
生理中はエストロゲンとプロゲステロンの分泌が少なくなるからトレーニングに向いている、生理中はトレーニングをやったほうがいい、生理中は重いものも持ちあげやすいとか、いろいろ言われています。
新しい論文(1)では、生理中にトレーニングを集中して行ったほうが、トレーニング効果も高く、トレーニングも楽しめた!という結論になっていて、おもしろかったです。
生理になって最初の2週間のトレーニングが最も効果的
これは、スウェーデンのウメオ大学の実験で、59人の女性が対象。3つのグループに分けていて、
・生理周期の前半2週間だけ、週5回集中してトレーニングをするグループ
・生理周期の後半2週間だけ、週5回集中してトレーニングをするグループ
・生理に関係なく、週3回定期的にトレーニングをするグループ
4ヶ月のあいだ、脚のトレーニングを行ってもらったそうです。
ここでいう、生理周期とは生理になったその日を、1日目としています。
そのうえで、トレーニング効果を測定したところ、
・ハムストリングスの最大筋力と脚の筋肉量は、生理周期の前半にトレーニングを行ったグループが最も伸びていた
・垂直跳びの記録は生理周期の前半と週3回のグループに大きな差はなかった
・トレーニングに対する感想は生理周期の前半に行ったグループが最もポジティブだった(楽しかった)
ピルなどの避妊薬を使っているときは?
また、この実験では、ピルなどの避妊薬を使って、生理周期をコントロールしたらどうなるの?という疑問にも応えてくれていて、
・生理周期をコントロールしてもトレーニング効果に差はでない
という結果になっています。この場合は、男性と同じプログラムで問題なさそうです。
まとめ
実験ではわかりやすいように、トレーニングを週5回集中的に行っていますが、実際にトレーニングプログラムを作るときは、生理周期の前半にトレーニングボリュームをあげて、後半はトレーニングボリュームをさげる。後半はトレーニングボリュームを下げた分、食事を減らして体脂肪の燃焼効果をねらう、みたいな感じで応用していくといいんじゃないでしょうか。
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