
女性の基礎代謝をあげる方法は2つあります。1つ目は筋肉をつけること。2つ目は脂肪を燃焼させるホルモンを元気にしてあげること。
筋肉をつけると基礎代謝がアップすることは、有名ですが、脂肪を燃焼させるホルモンを元気にすると、代謝がアップすることは、意外と知られていません。
この記事では、2つの方法について、科学的な理由をまじえてわかりやすく解説していきます。
Contents
基礎代謝をアップさせるための運動
基礎代謝をアップさせるには筋肉をつけること
基礎代謝とは、何もしていなくても消費されるカロリーのこと。筋肉はたくさんのエネルギーをつかうので、筋肉をつけると基礎代謝がアップします。
さらに、家事や通勤、買い物などで、軽く体を動かしたときに消費するカロリーもアップします。この、ふだんの生活で消費するカロリーのことを生活代謝といいます。
筋肉を1kgつけると40kcalも基礎代謝がアップする!
筋肉1kgつけると、1日の基礎代謝が40kcal〜50kcalもアップします。筋肉じたいが消費するカロリーは、だいたい12kcalとされていますが、筋肉が増えるにしたがって、心臓や血管などの臓器が消費するカロリーもふえるので、40kcalは代謝が増えると言われています。
筋トレ初心者は1年間で、男性は約8kg、女性は約4kg、筋肉をつけることができます。
筋肉が4kgふえれば、1日160kcal、1ヶ月で4,800kcal、1年間で57,600kcalも基礎代謝を増やすことができます。
筋肉をつけるのに効果的なトレーニングランキング
筋力トレーニングにはたくさんの種類があります。マシンやダンベルを使ったジムでしかできないトレーニングや、チューブやバランスボール、自分の体重を使った自重トレーニングなど。
これらのトレーニングを科学的に筋肉をつけやすい順番に並べてみました。
1位 バーベル・ダンベルを使ったウェイトトレーニング
2位 マシンを使ったトレーニング
3位 その他(チューブ、バランスボール、TRX、自重トレーニングなど)
バーベルやダンベルを使ったトレーニングは女性にもオススメです。自分の筋力にあわせて、重さを調節できるので、効果的にトレーニングができ、すぐに筋肉をつけることができます。
ふだんの食事にタンパク質を多めにとるだけで筋肉がつく
筋肉をつけるために必要なのがタンパク質。ケントステート大学の論文(1)では、筋肉をつけるために運動をしているひとは、1日に体重1kgあたり1.4g〜1.8gのタンパク質が必要とされています。
下の図を見ていてもわかるように、日本人のタンパク質摂取量は、毎年へってきています。ひとによりますが、平均すると1日60g〜90gのタンパク質が足りていないことになります。
いつもの食事に追加して、お肉やお魚、大豆など、良質なタンパク質を多めに食べるようにすると、トレーニングの効果を、さらに高めることができます。
脂肪を燃焼させるホルモンを元気にするための食事
脂肪を燃焼させるホルモンとは?
脂肪を燃焼させるのに、活躍してくれるのが甲状腺ホルモンとよばれるホルモンです。日本内科学会の記事(2)によると甲状腺ホルモンが正常に機能していないと、脂肪がたまりやすくなり、コレステロールの値も高くなるそうです。
甲状腺ホルモンのはたらきが活発になると
甲状腺ホルモンが元気になると、基礎代謝が高くなります。すると、同じカロリーを食べて、同じように運動していても、脂肪が早く減ってくれます。
甲状腺ホルモンのはたらきを活発にする食べ物ランキング
甲状腺ホルモンのはたらきを良くする栄養素はヨウ素と炭水化物です。さらに、ビタミンA、ビタミンD、セレニウムなどのビタミン・ミネラルも、甲状腺ホルモンの働きを活発にしてくれます。
それでは、具体的な食材をご紹介します。
魚介類
魚や貝などの魚介類には、甲状腺ホルモンのはたらきをよくする、ヨウ素がたくさん含まれています。
さらに、サバやイワシ、サンマなどの青魚からは、EPAとDHAとよばれる油をとることができます。これらの油は、脂肪の燃焼をうながし、筋肉をつけるはたらきがありまので、基礎代謝をアップさせるには、うってつけの食材といえるでしょう。
海藻類
海藻類にもヨウ素がたくさん含まれています。特に昆布には、とてもたくさんのヨウ素が含まれており、甲状腺ホルモンのはたらきを助けます。
しかし、とりすぎても、甲状腺ホルモンにとってはよくありません。場合によっては甲状腺の病気になってしまうこともありますので、食事のバランスをみて、適度に食べるようにしましょう。
イモ類
甲状腺ホルモンのはたらきをよくするには、炭水化物をとる必要があります。
炭水化物をとるなら、サツマイモやジャガイモなどのイモ類からとるようにしましょう。ご飯やパンなどより、いい理由は3つあります。
1つめは、体に必要なビタミン・ミネラルをバランスよく含んでいること。
2つめは、消化・吸収がゆっくりなので、腹持ちがよく、太りにくいこと。
3つめは、食物繊維が豊富なので、腸内環境をよくしてくれること。
これらの理由から、ダイエットのときも、余計な脂肪をつけることなく、甲状腺のはたらきをよくするのに必要な炭水化物をとることができます。
葉物野菜
レタスやホウレンソウなどの、緑色の野菜には、甲状腺ホルモンをのはたらきをよくする、ビタミンAやビタミンDがたくさん含まれています。
緑色が濃いほど、栄養価が高いといわれています。お好きな野菜でサラダを作って、ふだんの食事にいろどりを添えてみてはいかがでしょう。
ブラジルナッツ
甲状腺ホルモンのはたらきをよくするミネラルである、セレニウムを多く含んでいます。
参考サイト『6-Steps to Heal Your Thyroid』
まとめ
女性の基礎代謝をあげる方法について、詳しく解説していきました。
どれも、むずかしいことではありませんし、お金をたくさんかける必要もありません。できることからはじめて、少しづつ、基礎代謝をアップさせていきましょう。
無理なダイエットなどしなくても、基礎代謝をアップさせれば、しつこい脂肪はしらないうちに落ちてくれます。しかも、健康的に、美しくやせることができます。